昔、趣味の延長で開発した競馬予想ソフトを企画会議に持ち込んだ技術者がいた。案の定、いかがわしさを隠しきれない役員の一声でこの企画は没になったのだが、その技術者はこのソフトの商品化のため、会社を辞め開発を続けたという。検索してみると確かにその競馬予想ソフトが存在しているではないか。
平日の昼間から競馬場近くの安い焼鳥屋、煤けたテレビを見上げ競馬を観戦する面子はいつもに同じ。バーのママ。近くのヤンキー。コップ酒を手に当たらない競馬予想を語る元教授に目下求職中の俺。たいした奴らじゃない。スカジャンを手にしたヤンキーに競馬予想と少額を託し、馬券を買いに向かわせる。冷たい風が訪れた。
子供の頃、場外馬券売り場の近くの屋台で、5センチ位の紙をサッと渡しているおぢさんがいた。「おぢさんなにしてるの?」とたずね、紙に書いた競馬予想で暮らす予想屋さん存在を知った。子供心に強い刺激を受けたのを記憶しているが、地方競馬場では競馬予想にも公認制度が敷かれしっかりした職業になっているらしい。


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